eコミとは

eコミュニティ・プラットフォーム(略称 eコミ)は、当研究所が「災害リスク情報プラットフォームの研究開発 注1 」の一環として開発した、地域社会を支える新たな統合的な情報基盤です。Ajax(デスクトップソフトウェアと比べて遜色の無いレベルの、画面遷移を伴わない豊かな動的表現をウェブブラウザ内で実現にする複数ウェブ関連技術の総称)等の技術を用いて、平易で直感的なユーザーインターフェイスを搭載したCMS(コミュニティ管理システム)やSNS(社会的ネットワークをインターネットで構築するシステム)、地理空間情報の共有や流通のための国際標準に準拠したWeb-GISを統合した参加型コミュニティWebシステムです。

本システムの特徴

特徴

本システムの想定ユーザ

本システムは以下の利用者を想定して開発を行っております。

  1. 市町村等自治体:参加型の地域コミュニティWebサイトや住民向け個人ポータルサイト、地域SNS、地図ポータルサイトを容易に構築し運用することができます。
  2. 住民、住民組織等:町内会、自治会、連合町会等の情報共有や活動支援ツールとして、公開又は非公開のページや掲示板、地図等を作成することができます。
  3. 包括的な地区自治組織(ネットワーク):複数の町内会や各種地域団体から構成される地区内分権型の住民自治組織による包括的な地域経営の運営ツールとして、市町村や区役所・支所、NPO、事業者等のサイトやシステムと相互に連携して利用することができます。
  4. 市民活動団体、NPO、コミュニティビジネス等:さまざまな市民活動団体やNPO、コミュニティビジネスの活動や交流、協働を支援する中間支援プラットフォームとして、また、市町村や事業者、福祉団体等との市民協働をプロデュースするツールとして利用することができます。
  5. 広域的地区ネットワーク:市町村や都道府県等の行政界を跨る複数の住民組織や市民活動団体等が、広域的に連携して課題解決やプロモーションを図る協働ツールとして、また、遠隔の住民組織が相互に連携するツールとして利用できます。
  6. 各種地域団体、PTA、事業者、大学等研究機関:新たな公共や地域経営のパートナーとなる各種地域団体等が、それぞれ汎用的な目的で利用し、必要に応じて自治体等の上記の各種利用主体と相互に情報を共有し、サービスを連携することができます。
  7. 自主防災組織等:町内会を基盤とする自主防災組織や住民主体の避難所運営組織が平常時及び災害時に上記(1)~(6)の主体と協働し、地域内外の社会資源や人的ネットワークを活用して、地域防災力及び災害対応力を高めるためのツールとして利用することができます。

本システムで利用できる機能

(1) CMS機能

自治体の公式ホームページや地域コミュニティサイトの構築、運用、管理に必要な多様な機能を提供しています。各ページには、ブログや掲示板、スケジュール、アンケート、メーリングリスト等のパーツを自由に配置し利用することができます。

(2) SNS機能

地域SNSや非公開型のグループウェア、住民向けの個人ポータルサイトとして運用する個人ページやグループページを開設し、管理、運営する多様な機能を提供しています。

(3) Web-GIS機能

地理空間情報の共有および流通のための各種国際標準に準拠し、地理空間情報の動的かつ即時的な相互利用や、各種マップ作成・印刷機能を提供しています。

(4) GPS対応携帯電話等のモバイルによるアクセス利用への対応

市販のGPS機能付き携帯電話からの情報の登録・参照が容易にできるモバイル環境を実現しており、いつでもどこでも、誰もが容易に情報の受発信が可能です。

(5) 汎用Webブラウザーのみによる利用環境の実現

上記(1)~(4)をはじめとする本システムのすべての機能やサービスは、特別な専用ソフトをPCや携帯電話上にインストールすること無く、汎用Webブラウザーのみで利用することができます。

本システムの無償提供とサポート体制

(1) 提供ポリシー

本システムは、政府が推進する「イノベーション25」の「社会還元加速プロジェクト」のひとつとして位置づけられている「災害リスク情報プラットフォームの研究開発注1」プロジェクトで開発したものです。そのため、その研究成果を速やかにかつ幅広く社会に還元することが求められています。そこで、利用モニターとして登録していただくことで、ソースコードを無償で公開するとともに、商用/非商用の目的を問わず、無償で提供することを原則としています。できるだけ多くの方に、そして、プロジェクトが終了した後も安心して使い続けていただけるよう、この原則をずっと維持していきます。

(2) サポート体制

本システムは研究開発の途上であり、今後とも、さまざまな機能拡張や改良を行うものです。しかし、これまでのプロトタイプシステムとは異なり、最終的には社会に還元されることを目指しており、社会基盤として実務的に利用が可能な拡張性を考慮して開発に取り組んでいます。そのため、開発の初期段階から公民が連携して開発を推進するという開発方針に則っています。そこで、今回のシステムの公開を機に、全国の事業者やNPO等の方々と開発コミュニティのネットワークづくりを推進する予定です。

防災科研の今後のシステム開発について

現在、防災科研は、本システムを用いて、地域社会の新たな公共と地域経営を支援する運営手法の実証実験や、個人や地域の防災力の向上を支援する各種アプリケーションシステムの研究開発に取り組んでいます。例えば、自主防災組織や住民主体の避難所運営組織が地域の災害リスクを総合的に評価し、それらに基づき被害を想定して、地域資源や社会的なネットワークを生かした具体的な対策を検討する、といった一連の流れを総合的に支援するアプリケーションシステムや、地域ケアの包括的な事業継続計画の策定を支援するシステムの開発に取り組んでいます。

このシステムを上手に活用することで、普段の皆様の活動をさらに効率よく、かつ、効果的に生かしていただくことこそが、私たちの希望でもあります。このシステムが、少しでも皆様の実活動の手助けになりましたら幸いです。

注1)「災害リスク情報プラットフォームの研究開発」は、内閣府総合科学技術会議による府省連携による研究プロジェクト「社会還元加速プロジェクト」として位置づけられたものです。

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