五ヶ丘第四自治区防災グループ

e防災マップコンテスト

第5回

優秀賞(地域調査賞)

グループ紹介

グループ名 五ヶ丘第四自治区防災グループ
市町村 愛知県豊田市
想定災害 地震、風水害、土砂災害
グループ活動 防災組織
防災コンテスト参加 新規

マップ名 :「ゆり起そう区民全員の防災・減災に対する心」

ゆり起そう区民全員の防災・減災に対する心

受賞マップ作品

グループの概要

 自治区が出来て20数年の浅い歴史、災害には強い地域です。防災には後ろ向きな人が多く、住民の多くはサラリーマン家庭であり近所付き合いは少なく、自治区の行事には消極的である。
自治区の状況としては、今後10年もすると、65歳以上の住民が半数以上を占める超高齢化地域となる。その為災害時の行動支援を必要とする人の増加が分かっており、その対策が迫られている。その対策について話し合った結果、対象者の居所明示と支援者の係わりなどを、見える化するには、防災マップが最適との結論になった。この活動は、地域の活性化になると判断できたので、本年度から本格的に活動を開始した。
防災マップ作りを始めるに当たり、豊田市の強力なバックにより、いろいろな情報を頂き、まだまだ不十分であるが、eコミマップのコンテストに応募することが出来た。

作品の概要

  • 豊田市の新興住宅地(20年経過)で、大多数の住民は会社勤めで、自治区活動は消極的。災害が起これば、行政が助けてくれると考えている。
  • 地域活動の活性化、防災意識の向上を目指すツールとして豊田市の担当者より「防災マップ作り」を進められ、具体的な活動も市のバックアップを受けている。
  • 防災マップ作成のステップを進めていく過程で、今まで見たことのない「避難所の防災倉庫」、「配水場」を見たい、中学校の通学路は「土砂」、「水害」で危険なのでは、地域的には災害で橋が破壊された時に孤立するetc.の貴重な意見が出た。
  • 「避難所」「配水場」「中学校の通学路」については、まち歩きで見るポイントの対象とした。
  • 今回活動の対象としては、大震災が起きて近隣の橋が破壊され孤立した時に、住宅火災が発生したと仮定して対応を検討した。(マップに消火栓からホースを取り回せる範囲を記載した)

作品の特徴

  • 五ケ丘第四自治区防災グループの活動は始まったばかりで、まち歩き参加者も全戸の20%程度とまだまだ地域に根付いていない。
  • 防災訓練(11月30日実施)の、「地震後の一週間を自力で過ごすための備品展示及び説明」コーナーには、全戸の半数以上の方が真剣に聞き入ってくれた。これは、防災倉庫を見た人が口コミで情報を宣伝してくれたおかげで、徐々にではあるが、防災マップ作りの活動に興味をしめす方も出てきている。今後、防災マップをツールにして自治区の皆さんと話し合い、隣人を知り、仲間意識を持って災害に強いまち作りを目指していく。
  • eコミマップでは、自治区内の情報だけでなく、防災資源(避難所、配水場、市と協定を結んだ施設etc)を写真入りで表示、さらに中学校の通学路の危険地域を表示した。自治区内には自主防災活動に役立つようにと消火栓からホースが届く範囲を示した。

自由欄

  • 防災マップ作りを紹介し、自治区活動を強力にバックアップ頂いた豊田市の担当者に感謝、そして、DoChubu 事務局 小穴様に感謝いたします。
  • 防災マップ作りを継続し、地域の「顔の見える付き合い」の道具としてブラッシュアップします。

講評

評価できる点

  • 地震災害時の危険情報や資源情報に加え、「火災」といった明確な課題に対する密度の高い情報(消火栓、消火ホースの長さ、溜め池など)が掲載された作品である。
  • 行政における防災・水道・消防の各担当局への聞き取り調査をはじめ、地域内に設置されている消火ホースの長さまで細かく調べたうえで、消火活動の対応範囲を検証し防災マップ上に可視化する工夫がなされている。
  • 行政やNPO団体を巻き込み、中学生と一緒に課題を検討しながら地域を調査するなど、自治区内の様々な主体が協力した防災活動と防災教育を行っている。

課題、今後に期待する点

  • 防火用水として利用可能なため池や火災に安全な避難場所・経路など、作品の目的(火災対策)の達成とさらなる改善につながるアイデアについても検討してほしい。
  • 作品をもとに、具体的な消火対策や避難対策の計画を立てて訓練で検証したり、検証結果を踏まえて情報を更新するなど、作品と活動の進化を期待したい。
  • より多くの参加者を募り、様々な視点からの地域課題を出し合うなど、初期消火にとどまらず、地域課題(目的)に応じた地域全体への活動の広がりを期待したい。