優秀賞
グループ紹介
グループ名 | 大垣市防災ひとづくり塾 |
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市町村 | 滋賀県大垣市 |
マップ分類 | 避難 |
広報誌No | 「リスク情報と地域防災」第12号 P9(PDF) |
マップ名:「旧塩田橋周辺の洪水避難マップ」
コンセプト
大垣市には一級河川が14本も流れ、水の恩恵を受けると同時に、水との闘いの長い歴史を有しています。そこで災害に対する正しい知識や技術を取得した地域の防災リーダーを養成するため、「大垣市防災ひとづくり塾」を開催しました。今回は1期生(65人)の中から、塾生最高齢の84歳を含む有志6人が中心となり、災害に強いまちづくりを目指して、防災マップづくりに取り組みました。毎年のように水害に悩まされていることから、洪水を取り上げ、今回は塩田橋周辺の下塩田地区のエリアのマップを作成しました。
作成過程
参加メンバーそれぞれの得意分野を生かすため、地域の人々へのインタビュー、地域防災力の調査、高齢者等災害弱者関係の情報把握、河川・土木関係の調査に役割分担しました。まずは「災害時に直面する出来事と迫られる対応」について考え、これまでの水害被害を検証しました。
インタビューでは、独自で「防災新聞」を作っている自治会長、地元に長く住み水害を経験された高齢者などから貴重な話を伺うことができました。またマップの試作版を使って現地調査を行い、その結果を反映させてマップの精度を高めました。
作成者のコメント
e防災マップは、例えばWebに写真を貼り込んでそのまま記録として残せるといった良さがあり、無限の広がりを感じます。
マップづくりを通して、改めて地域の歴史と特徴を再認識するとともに、地域住民同士の絆づくりや意識改革の必要性を実感しました。
さらにこのマップづくりが終わったとも引き続き調査を続けていくことが大切だと感じています。そのためにも、もっと多くの人たちに関心を持っていただく必要があると思います。
特徴/活用方法
大正時代に書かれた水害の文献など、過去から現在にかけてのさまざまな水害記録を調査し、塩田橋の右岸に位置する若森町と左岸の静里町でそれぞれどのような水害に見舞われたのかを検証しました。マップには「500年前に川だったところ」や過去に決壊した場所、浸水危険度、おすすめの避難路といった情報も盛り込みました。
地元の小学校からも「子どもたちの防災学習の一環としてマップづくりに取り組んでみたい」という提案がありました。防災ひとづくり塾としてお手伝いしていきたいと思っています。
講評
この場所は堤内地で、近年も水害の常襲地でありながら、古くから渡し船の商売に関連して人が住んでいること、輪中を締め切る陸扉が洪水時もしめられること がないことなど、地域の実情と歴史、課題など、簡単には解決できない課題について、マップ上に表現されることによって、これからどのように対策を考えてい けばいいかを考えさせてくれるマップであることが評価できる。活動記録も充実しており、地域住民、自治会、消防士、消防団、土木事務所、市役所、小学校の 先生など、異なる専門性や能力の方々との協力・連携によって、まちあるきなども実施しマップづくりに取り組んでいることが窺がえる。