金栄校区自主防災会

e防災マップコンテスト

第5回

最優秀賞

グループ紹介

グループ名 金栄校区自主防災会
市町村 愛媛県新居浜市
想定災害 地震、風水害
グループ活動 防災組織
防災コンテスト参加 新規

マップ名:「金栄校区地震・浸水避難経路防災マップ」

受賞マップ作品

グループの概要

 平成16年に台風災害により地域において甚大な被害が出ました。その後、平成17年に金栄校区自主防災組織を結成し、防災訓練や学校における防災学習、自治会役員、自治会地域見守り隊の方などとまち歩きを行い、防災マップ作成などを計画的に実施しています。自然災害などから、人的物的な被害を出さないためにも、地域の防災力の向上を図ることを目的として活動を行っています。

作品の概要

 平成16年には、新居浜市に台風が5回接近し、市内各地で人的、物的被害が発生しました。金栄校区においても、台風21号の際に、土砂災害、橋梁流出、家屋などの浸水被害が発生しました。
 平成17年には、金栄自主防災組織が結成され、継続的に自主防災活動を実施しております。しかしながら、災害から10年が経過し、また、地域の実情や住民も当時と変化しており、災害に対する対策なども課題となっております。
 南海トラフ地震等発生時に対応するためにも、日頃から自助共助について地域住民が取り組んでいかなければなりません。例年行っている児童及び地域見守り隊などの方とまち歩きを行う際に目標を定めて、平成16年災害に被災箇所、地震や豪雨災害が発生した際に被災する可能性の場所や災害発生時に役に立つ施設などの調査に取り組みました。調査した結果に基づき、地震、浸水時の避難経路や災害時に避難に適さない経路のマップを作成しました。

作品の特徴

 校区内の4箇所の避難所に対して、浸水被害の際には2箇所の避難所が浸水する可能性が高く、その際の避難所や避難ルート、地震の際の避難ルートに着眼してマップ作成に取り組みました。
 「遠回りしてでも安全な避難ルートを通って避難するべきか、過去の浸水箇所を通っての避難ルートは適切か」などの児童からの意見も考慮しました。平成16年当時とは、地域の実情(橋、道路、建物、空地等)は変化していることから、同じような被害が発生する可能性は低いのではないか、という意見も出ました。
 このことから、複数の避難ルート及び避難場所を事前に確認しておくことで、有事の際に対応することができる可能性が高くなることから、ハザードマップを考慮して防災マップを作成することができました。

自由欄

 地域の防災力の向上を図るためには、児童を通じての保護者などに防災活動へ関心を持っていただき、家庭での防災、地域における防災力向上に結び付けていく必要があります。平成26年度、金栄校区では、地域防災の日を設けて、自治会、防災士、小学校、関係機関などが連携した防災訓練を実施いたしました。

講評

評価できる点

  • 子どもの安全な避難をテーマに、地震、津波、豪雨など、災害類型別の安全な避難場所と避難経路をわかりやすく表現した完成度の高い作品である。
  • 地域のハザードマップ(専門知)を下敷きに、過去の災害履歴(経験知)を細かく調査して写真を掲載するなど、豊富な災害情報が記載された作品である。
  • 大人に学ぶ地域防災、大人と探検する防災まちあるき、子ども自らの目線での安全性の評価など、学校での楽しい防災教育として高い効果を発揮している。
  • 作品制作までの一連の活動を、行政の防災担当や学校関係者と協力しながら子どもと一緒に実践し、子どもと大人の世代を超えた地域協働が形づくられている。

課題、今後に期待する点

  • 子どもの目線からの評価から出された課題について地域全体で共有し、避難訓練を通じて安全性を検証するなど、継続した活動の展開を期待したい。
  • 地域の多様な主体の参加を促したり、取り組みのノウハウを周辺校区とも共有するなど、地域全体での広がりを意識した防災活動を期待したい。