受賞作品一覧(2014年度・マップ)

e防災マップコンテスト

第5回

e防災マップ 全体講評

 回を重ねるにつれ、コンテストの趣旨の一つである「各種災害ハザード情報等の専門知の活用」や「日頃の地域資源の活用」といった面については、作品への反映も深くなり、内容の充実がうかがえました。作品作りに必要な防災基礎情報をよく調べ、丹念に精査していることは、防災活動の基本として評価できるものです。

 作品の表現に関しては、高齢者、障がい者など災害時要援護者などにもわかりやすく伝えることを意識したものが多くなってきています。地域の災害リスクの確認、検証の過程を通じて、共助を意識したデータのマップへの反映や関係組織への積極的な働きかけなど、地域のさまざまな関係者を巻き込もうとする動きが認められます。また、地域住民が参加する防災訓練、地域の祭りや親子で楽しむ地域のイベントなど防災以外の取り組みを活用した情報の共有も試みられています。このような取り組みのためにも地域の災害リスクに関する基礎情報を精査することが必要になっていると思われます。

 東日本大震災の記憶が鮮明な時期でもあり、災害の記録と教訓の伝承のために、被災地の地域コミュニティとの協力による「空間を超えた連携」が試みられたり、学校の児童・生徒(子ども)と地域の住民や関係者(おとな)との「世代(時間)を超えた連携」による作品の制作など、新しい展開が認められたことは特筆すべき点といえるでしょう。

受賞作品一覧