五日市場町内会

e防災マップコンテスト

第1回

最優秀賞

グループ紹介

グループ名 五日市場町内会
市町村 愛知県一宮市丹陽町五日市場
マップ分類 災害履歴
広報誌No 「リスク情報と地域防災」第12号 P4(PDF)

マップ名:「水害手づくりハザードマップ」

コンセプト

 愛知県一宮市は名古屋から15キロほど離れた地域で、昨今の市町村合併で38万人ほどの都市になりました。五日市場町は、名神高速道路の一宮インターチェンジのそばにある150戸ほどの小さな町で、五条川と青木川に挟まれており、古くから水害が発生している地区でもあります。
 そこで、過去の地形や災害履歴を盛り込み、また水害発生の初期段階において、気をつける点や取るべき行動をまとめた、「水害手づくりハザードマップ」を作成することにしました。

作成過程

 愛知県から「手づくりハザードマップ」作成のモデル地区として選定されたことを受けて、2009年からマップづくりをスタートさせました。
 県の河川整備の状況、地域の排水、洪水ハザードマップを使って地域で想定される水害被害などを勉強したり、まちあるきなども行って、水害の予兆に対して地域として何をすべきかを話し合い、これらの結果をふまえて完成させました。住民をはじめ、県や市の行政担当者、地元のNPO法人、コンサルティング会社など地域の多くの主体が参加しました。

作成者のコメント

 地域住民だけでなく、NPOや企業、行政などさまざまな方に参加いただき、協働でマップを作成しましたが、改めていろいろなことがわかりました。例えば、大きな水が来るような緊急時には、一時避難所である公民館よりも、地区の高台に位置しているハウジングセンターの駐車場のほうが適切だと考え、現在関係者と相談しているところです。
 マップはプリントアウトして各家庭、町内の企業30社、指定避難所である丹陽南小学校にも配布しました。日頃災害について話し合う際に、大いに役立ててほしいと思います。

特徴/活用方法

 このマップは、水害発生の初期段階において、気をつける点や取るべき行動を、町ごとにまとめたものです。市の洪水ハザードマップだけではわからない「水害発生の予兆」が記載されており、浸水の様子や時間による被害の変化などを盛り込んだことが特徴です。 家庭はもちろんのこと、職場、学校における災害対応の検討に役立てていただくととともに、今後はこのマップを活用した避難訓練も行っていく予定です。

講評

 地図の活用目的が明確であり、水害対策の防災マップとして対策に必要な具体的な情報がしっかりと表現されている。また地域と行政との連携が取れており、行政の専門的な知見が活かされている。マップ上に情報を表現する際に、e防災マップの機能を十分活用し、必要な矢印を自分たちで作成し利用するなどの工夫も評価できる。活動記録からも、地域の非常に多くの方々が集い、ワークショップを開催し、衆知を集め活発に防災対策の検討が行われていることや、災害時の対応に役立つ新たな絆が生まれていることが高く評価された。このように、地域の絆づくりの活動に加え、マップの完成度が極めて高いことが特に評価された。