新潟地震の概要

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地震の概要

概要

発生日 1964(昭和39)年6月16日
発生時刻 13時01分40.7秒
震央 38゜22.2'N 139゜12.7'E
深さ 34km
震央地名 新潟県下越沖
規模 M7.5,震度:5
津波 あり、震後15分~日本海沿岸に襲来
波高:4.0m*(新潟県村上市府屋)、1.8m*(新潟市)
*波高の基準:地震発生時の直江津潮位T.P.+35㎝(相田他,1964)
地震による
地殻変動
隆起:1m(粟島)
被害概要
  • 死者:26人、傷者:447人
  • 全壊:1,960棟、半壊6,640棟
  • 新潟市では、石油タンクの火災、鉄筋コンクリート、建物の液状化被害が発生した。

※ 数値は、気象庁(2014)、宇佐美他(2013)を参考とした。

新潟地震強震波形

強震記録は新潟気象台で計測されたものである。
(出典元:土木学会新潟震災調査委員会,1966.防災科研が一部加筆)

液状化による鉄筋コンクリート建造物の転倒

場 所 : 新潟県新潟市川岸町 県営アパート
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 : 1964 年6 月18 日12 時頃

石油タンクの火災

場 所 : 新潟県新潟市臨港町付近、昭和石油
撮 影 : 弓納持福夫氏
撮影日 : 1964年6月16日地震発生後
出典元 : 個人撮影

新潟地震の被害状況(出典元︓宇佐美他,2013)

新潟地震の津波の波高分布(出典元︓宇佐美他,2013)

揺れによる被害

陸上競技場内の液状化被害

場 所 : 新潟県新潟市中央区
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月17日

バス会社車庫の浸水被害

場 所 : 新潟県新潟市下所島
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月17日17時30分

昭和大橋の落橋被害

場 所 : 新潟県新潟市中央区 昭和大橋
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月17日13時

場 所 : 新潟県新潟市中央区 昭和大橋
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日13時頃

昭和大橋の取り付け部分の被害

場 所 : 新潟県新潟市中央区 昭和大橋
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日

昭和大橋の取り付け部分の現況

場 所 : 新潟県新潟市中央区 昭和大橋
撮 影 : 防災科学技術研究所
撮影日 :2011年9月15日

昭和大橋の路面の地割れ

場 所 : 新潟県新潟市中央区 昭和大橋
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日

白山駅周辺の線路の陥没

場 所 : 新潟県新潟市 白山駅付近
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日

昭和石油K.K 石油タンクの火災

右側の煙の中の白い点は火災の炎

場 所 : 新潟県新潟市
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月17日13時ごろ

信濃川の両岸津波と沈下による浸水

万代橋たもとの付近

場 所 : 新潟県新潟市 万代橋
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月17日18時

液状化現象

新潟地震は、液状化現象による被害が特徴的でした。当時は、噴砂水(宇佐美他,2013)や流砂現象、クイックサンド(水谷,2014)などの表現が使われていました。
ここでは、新潟地震の液状化被害の代表例として紹介されることの多い県営アパート(新潟市川岸町)の液状化被害の様子を写した空中写真、スナップ写真を紹介します。

新潟市川岸町付近のオルソ画像

ピンク枠が県営アパートの敷地です。枠の中央の建物が傾斜し、建物の側面が見えています。

撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年7月21日

液状化による鉄筋コンクリート建造物の転倒

場 所 : 新潟県新潟市川岸町 県営アパート
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日12時頃

建物の底部を見ると、地盤に深く打ち込んだ杭が存在せず、壁式鉄筋コンクリート造の布基礎であることが分かります。

アパートの窓から荷物を運び出す様子

場 所 : 新潟県新潟市川岸町 県営アパート
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日12時頃

液状化現象による被害は、容積が大きな建築物や構造物が影響を受けやすいと言われます(防災科学技術研究所,2014)。新潟地震においても鉄筋コンクリート造の建物が液状化現象による被害を受けました。

川岸町 県営アパートの傾動

場 所 : 新潟県新潟市川岸町 県営アパート
撮 影 : 国立防災科学技術センター
撮影日 :1964年6月18日12時頃

なお、新潟市で液状化現象の被害を受けた鉄筋コンクリートの建物のうち、3分の2 が上部構造(建物そのもの)については被害が見られませんでした(宇佐美他,2013)。つまり、主たる被害は建物の立地する地盤の液状化による、建物の傾動です。

参考文献

  • 相田勇・梶浦欣二郎・羽鳥徳太郎・桃井高夫(1964):新潟地震による津波,東京大学地震研究所研究速報,8,58-62.
  • 土木学会新潟震災調査委員会(1966):「昭和39年新潟地震震害調査報告」,土木学会,p13.
  • 独立行政法人 防災科学技術研究所(2014):防災基礎講座 災害はどこでどのように起きているか 13地盤液状化(最終閲覧日:2014/6/4).
  • 気象庁(2014):震度データベース検索(最終閲覧日:2014.6.4).
  • 水谷武司(2014):1964年新潟地震―液状化災害の典型例―,防災科学技術研究所 一般公開配布資料.
  • 1964年新潟地震液状化災害ビデオ・写真集編集委員会(2004):「1964年新潟地震液状化災害ビデオ・写真集(CD-ROM)」,地盤工学会.
  • 宇佐美龍夫・石井寿・今村隆正・武村雅之・松浦律子(2013):「日本被害地震総覧 599-2012」,東京大学出版会,394-400.