星崎学区連絡協議会

防災ラジオドラマコンテスト

第3回

<ドラマ部門> 最優秀賞

グループ紹介

グループ名 星崎学区連絡協議会
市町村 愛知県名古屋市
受賞歴 <e防災マップ>

作品紹介

タイトル 「平成の伊勢湾台風」
部門 脚本
災害種類 伊勢湾台風の高潮による水害
ファイル 脚本(PDF) 音声(mp3)

ドラマの概要

 三世代が同居する早川家では、消防団長を務める祖父が、伊勢湾台風並みの大型台風が近づいていることをテレビの気象情報で知る。伊勢湾台風被災経験者である祖父の驚きの様子を見た孫は、伊勢湾台風について祖父母から聞いたところ、どんなに悲惨で甚大な災害であったかを知った。祖父は台風が気がかりとなり、学区委員長に相談したところ、翌日に災害対策本部を設置することとなった。災害対策委員は町内会長や各種団体から構成されているが、災害時の対応がよくわかっていない委員もいる。ひとり暮らしの高齢者や精神・身体に障がいのある家庭のことをよく知っている委員もいる。委員長は、手助けが必要な人が大勢いることに気づいた。翌朝、祖父は伊勢湾台風で薬品や食品が無くなって困ったことを思い出し、診療所へ行った。この夜、第二回対策会議が行われ、支援が必要な人は他にもたくさんいることが判明したものの、要援護者へ避難情報などをどのように伝えたらいいのか、委員長は思案するが良い方策が見いだせない。そんな中、委員の一人から、組長さんなら各家庭のことをよく知っているので、「一軒ずつ回って台風情報を伝えながら聞いてもらったら」、という提案があった。しかし、他の委員からは、町内会費を払っていない人は除外する提案も出た。しかし、委員長の、「この星崎から一人の犠牲者も出さない」、という発言で、組長さんにお願いする案で合意形成がなされた。幸いにも台風の直撃を免れ、数日後の学区定例会議では、これを機に「星崎学区の防災安心まちづくり委員会」の体制を整備していくことになった。

ドラマの特徴

 過去の災害を次世代へ語り継いでいく大切さや、超大型台風が近づいていることで、星崎学区では素早く災害対策本部を立ち上げ、星崎学区防災安心まちづくり委員会の委員たちとの合意形成を図ることができた。
町内会長や民生委員など、多様な主体による調査によって災害弱者の実態が判明した。
昨年作成したe防災マップを使って要援護者の住宅や防災資源と避難経路を把握できた。災害時には消防署や消防団などの行政(公助)に頼るのではなく、住民同士が声を掛け合うなどして、町内や組単位での助け合いの仕組みづくり(自助・共助)が必要であることを伝えていきたい。