受賞作品(2011年度・マップ)

e防災マップコンテスト

第2回

受賞作品一覧

参加数:35グループ

最優秀賞

『星崎学区防災マップ』 星崎学区連絡協議会
(愛知県名古屋市南区)

マップづくりの過程でさまざまな主体と協力し、地域に即した実践的な水害対策に資する点が高く評価されました。

星崎学区防災マップ

優秀賞(審査員特別賞)

『自然災害と共存していくためのマップ』
311まるごとアーカイブス釜石事務局 (岩手県釜石市)

災害アーカイブ活動と連携した東日本大震災における被災者の証言に基づいたマップで、今後の津波避難の見直しに役立つ点が評価されました。

自然災害と共存していくためのマップ

優秀賞

『和田町防災マップ』 かめやま防災ネットワーク
(三重県亀山市)

みえ防災コーディネータという中間支援の方々と連携した点が、地域防災を支える新しい体制として高く評価されました。

和田町防災マップ


『逃げる決断!とどまる判断!
板橋区防災マップ参加プロジェクトマップ』
板橋区防災マップ参加プロジェクト実行委員会(東京都板橋区)

マップに入力したさまざまなデータから取捨選択し、避難する・しないの判断が分かりやすく整理した点が高く評価されました。

逃げる決断!とどまる判断!板橋区防災マップ参加プロジェクトマップ


『流山新市街地地区周辺』
流山新市街地地区安心・安全まちづくり協議会(千葉県流山市)

大学、NPO、企業、行政など多彩なメンバーで取り組まれており、防災に限らず地域課題の解決に向けて各主体の連携協働しながら取り組むための下地ができたことが高く評価されました。

流山新市街地地区周辺


『災害時の新しい防災計画』 浜松兎亀乃会 (静岡県浜松市)

行政書士などの専門的職業メンバーの団体による取り組みが、商業地域での新しい防災活動の形として高く評価されました。

災害時の新しい防災計画

e防災マップ 全体講評

 2011 年3 月11 日に東日本大震災が発生し、その直後の4 月から第2回e防災マップコンテストはスタートいたしました。日本全国が混乱した状態の中、さまざまな対応に追われる中、35 グループのご参加と多数のご支援をいただきました。

 35 の参加グループについてですが、非常に多様性に富んだものとなりました。例えば、町内会や自主防災会、消防団、青年会議所、社会福祉協議会、女性の社会参画に関わるNPO、復興のアーカイブ活動をしているグループ、事業者グループなど、日頃から防災を目的に活動しているグループだけでなく、直接防災を目的としていないグループにもご参加いただき、地域防災活動の第一歩を踏み出していただきました。また、液状化の被害を受けた千葉県船橋市や津波で甚大な被害を受けた岩手県釜石市及び大船渡市からもご参加をいただきました。

 また、地域の課題解決に向けた多様でユニークな活動が、各グループで展開されました。地域のさまざまな個人や団体を巻き込みながら地域防災の向上に向けた活動に取り組みました。防災マップづくりの取り組みを発端として、マップを持って各団体にインタビューを行う、マップを使って災害時の対応策を練り図上訓練を実施して対応策を検証するなど、マップを活用した災害リスクの共有、防災体制の再考、さまざまな主体間のコミュニケーションによる新たな連携の構築などの取り組みが行われたことが確認できました。連携・協力することで、多角的で総合的な問題解決の取り組みとなりました。

 一方で、受賞作品を含め、マップに表現された被害状況や対応策が一般的な防災知識にとどまり、地域の具体的な災害特性を十分に配慮されていないグループも見受けられました。今後、地域の自然的条件や社会的状況に基づいて災害リスクを想定した上で、地域の様々な個人・団体を巻き込みながら継続的に取り組まれることを期待します。

第2回e防災マップコンテスト審査委員長 今村文彦

審査員

名前 所属
今村 文彦
(審査委員長)
  • 東北大学大学院工学研究科 教授
柴崎 亮介
  • 東京大学・空間情報科学研究センター 教授
中川 和之
  • 時事通信社山形支局長
  • 静岡大学防災総合センター 客員教授
久保岡 俊宏
  • 内閣府 政策統括官(科学技術政策・イノベーション担当)付 社会基盤分野担当
南山 力生
  • 文部科学省 研究開発局地震
  • 防災研究課 防災科学技術推進室長
長坂 俊成
  • (独)防災科学技術研究所 主任研究員
  • 日本リスク研究学会 会長