印刷 ５月２８日、中央防災会議の「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」が「南海トラフ巨大地震対策」の最終報告を発表し、「１週間分以上の備蓄が必要とされた」等と報道されました。この記事を読んで、『えっ！１週間分も！！』と戸惑われた方も多いかと思います。
ある新聞によると、防災グッズコーナーで大人１人１週間分の商品を並べてもらったところ、量は半畳ほど、重さは約２５キロにもなったそうです。４人家族であれば、量は２畳、重さ１００キロにもなり、小さな部屋の半分を占領してしまいます。
おいそれとは『備蓄して下さい。』と呼びかけられる量ではありませんが、南海トラフ地震によって甚大な被害が想定されている地域であれば、躊躇することなく住民に周知徹底すべきだと考えます。
最終報告によると、「被災地域では、（中略）食料や飲料水、（中略）等の家庭備蓄を1週間分以上確保するなどの細かい具体的な対応を推進する必要がある」とあります。そこで、内閣府の担当者に、「被災地域」の具体的範囲を確認したところ、『現時点では未定であり、「南海トラフ巨大地震対策大綱」等を策定する時に具体化することとなると思う。』との回答でした。
南海トラフ巨大地震における流山市の最大想定震度は５強と、３．１１東日本大震災と同程度であり、現時点においては、早急に１週間分以上の防災用食糧等の備蓄を呼び掛けるというまでの必要は無いものと考えています。しかしながら、南海トラフ巨大地震が発生した場合、極めて甚大な被害が発生します。しかも、太平洋ベルト地帯という我が国における生産や物流の大半を担う地域一帯が被災地となるため、例え流山市自体の被害が軽微なものであったとしても、東日本大震災の時以上に食料品や日用品の入手が困難となることが予想されます。
このため、３日分の食料や水等の備蓄に加え、米や日用品等をある程度買い置きしておくことが望ましいと考えます。具体的には、ライスボックスが空になる前に米を買いに行く、食品棚や冷蔵庫の中の食材や調味料を切らさない、トイレの棚には常に袋に入ったままのペーパーが置いてあり、サイドボードの中には何本かの乾電池が入っている、仏壇や神棚にはライターかマッチが置いていて、シンクの下にはカセットコンロのボンベが１セット・・・といったところです。
『何だそんなの、我が家では極普通の状態だよ。』という声が聞こえてきますが、それで良いのです。そういった家庭では、『使い切らない。空にしない。切らさない。』といったことを意識して頂くだけで十分だと思います。
『うちは、夫（妻）も私も働いており、外食や総菜コーナー頼りだから、米はもちろん、味噌も醤油も置いていない。冷蔵庫の中はビールだけ。』といった家庭は、是非この機会に、週に何度かの“ウチゴハン”に心掛けて下さい。
なお、『備蓄、備蓄って聞くけど、何を備蓄すれば良いの？』という方は、こちらをご覧下さい。
南海トラフ巨大地震については次をご覧下さい。
担当は鈴木でした。
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