「脚本部門」受賞作品
防災ラジオドラマ 全体講評
コンテストの回を重ねるごとに、ラジオドラマという作品づくりに特化せず、インタビュー調査や文献などから地域防災に関する専門知や経験知を取り込み、地域の災害特性や起こりうる被害を想定した上で取り組むという本コンテストの主旨を十分に理解したドラマづくりが浸透してきている。また、防災の意識啓発のメッセージが明確かつ伝わりやすい作品、ドラマを聞いた本人がどのように行動すればよいかを考えさせる作品、地域住民の被災経験を広く共有しようとする作品など、目的を明確に設定し、伝えることを重視した作品が多くみられている。
脚本部門では平時の様々な地域活動を行っているグループが参加してきているが、ドラマ部門では音声収録といった技術力を伴うため、学校の放送部を中心としたグループによる参加が多い傾向にある。今後は、コミュニティ放送局など地域に存在する様々な関係者を巻き込みながら、ラジオドラマづくりを介した地域の協力関係づくりを期待したい。